ウベローデ粘度計の使い方

ウベローデ粘度計の使い方とは?

粘度計は、さまざまな液体粘度を測定する計器の総称として使われる名称です。一方で、一言で粘度計といってもその種類にはさまざまなものがあり、大きくは毛細管粘度計・落球粘度計・回転粘度計の3種類に分類されます。そして、そのうち毛細管粘度計についてはさらに細かくその種類を分類することができ、そのうちのひとつに「ウベローデ粘度計」があります。
そんなウベローデ粘度計は、計測用の球形部を備えた細管と液溜部分がつながったU字型をしたガラス製品の形状をしているのが一般的です。その使い方としては、まず液溜部分に測定した液体を導入し、逆側から注射器などを使って細管や計測球形部に液体を満たします。無事試料溶液で内部を満たすことができたら入り口側をすべて開放し液体を自然落下させ、球形部の上下に刻印された標線の間を液体が通過する時間を計測します。その際にはこの時間が粘度の目安となり、時間からの粘度の算出には定数検定表を使います。

ウベローデ粘度計の特徴とは?

このような使い方をするウベローデ粘度計の構造的な特徴としては、細管の下端部に大気解放された第2の管が接続されている、という点があげられます。この管があるがゆえに測定中は細管部が液溜めの液体と完全に切り離され、圧力水頭が液体の高さの実に依存して器具内の液体容積に影響されることのない仕組みを実現しています。つまり、ウベローデ粘度計の使い方の特徴として、測定時に試料の量を一定にする必要がありません。それゆえに、希釈しながら粘度の測定を行えるという特徴があり、別名希釈粘度計とも呼ばれます。
ただし、使用するウベローデ粘度計の種類によってその詳細は異なりますが、最低限必要な試料の量の下限値が存在する点には注意が必要です。また、測定する試料や知りたい粘度の精度にもよりますが、試料を一定温度に保つための高温水槽やストップウォッチの準備が必要になる場合もあります、なお、そのような際にはストップウォッチを組み込んだ専用の高温水槽なども販売されているのでそちらの利用を検討するのがおすすめです。

まとめ

さまざまな液体の粘度を測定する装置である粘度計にはさまざまな種類が存在します。その中のひとつ毛細管粘度計の一種である「ウベローデ粘度計」は、非常にシンプルなU字型のガラス製の粘度計です。そしてそのシンプルな構造通りその使い方もとてもシンプルな点がその大きな魅力です。なお、その詳細は使用するウベローデ粘度計の仕様にもよりますが、基本的に試料の量を一定にすることなく希釈しながら測定を行うことができます。

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