塗料の粘度を粘度計で測る!正しい使い方を伝授

計測機の中でも、粘度計はあまり知られていません。粘度を測らなければならない状況は、専門的な環境でしか求められないのが原因と言えます。ただし、そのようなスペックが求められる環境では、大切な指標と言えます。

特に塗料などの液体については、粘度の高い低いは大きな影響をもたらします。作業の効率から仕上がりの品質、耐久性に至るところまで粘度によって大きな違いが生まれます。そのため粘度計を利用することで、より良い状況で塗料を使うことが可能です。粘度計にはいろいろな種類があるので、使い方や扱いやすさで選ばなければいけません。

塗料の良し悪しを決める粘度

塗料を選ぶ時には多くの人が色や耐久性を気にします。でも、それ以外にも気にしなければならない重要な特徴があります。それがなめらかさにつながる粘度です。

塗料は壁や構造物の表面に塗りつけて使います。その時の求められるのが均一な厚さで塗れることです。厚いところや薄いところがあると光の当たり方でまだらに見えることがあります。温度の変化によってしわになるおそれもあるくらいです。それは塗料の粘度が大きく関係しています。

粘度が低いと塗り付ける時に軽く簡単です。すぐに乾くので手軽に使うことができます。ただし簡単に流れてしまって液だれになる恐れがあります。また、しっかり塗るためには何度も繰り返さなければいけないこともデメリットとなります。

粘度が高いと、しっかりと厚く塗ることができるので何度も繰り返す必要がありません。その分塗ることが難しくムラになりやすいデメリットがあります。刷毛の跡が残ることもあるので注意が必要です。無理やり塗り付けるとダマが残る恐れもあります。

このように粘度が適正でないと仕上がりが悪くなったり、時間がかかってしまうことがあります。だから適正な粘度であることが求められます。

いろいろな粘度計の種類

一言で粘度計と言ってもいろいろな種類があります。細管式粘度計は最も古くから使われているものです。原理からオストワルド粘度計とも呼ばれています。形状はU字型でガラス管などの細い管の上部にある球状の部分が試料を入れるところです。球状の両端は細く絞られていて、均一の太さで下まで続いています。その後U字に曲がる前で少し広がります。反対側に立ち上がるところにあるのがさらに大きな球状です。そこから倍以上の太さの管が続きます。

使い方は上部の球状部に試料を入れて、下の管を流れる時間を測ると言うものです。管の太さが変化することで生じる液柱差によって一定の速度で流れます。全体がガラスでできているので、使い方を誤ると割れる恐れがあります。設置時に傾きがないことも気にしなければいけません。

振動粘度計は、振動の減衰を利用した計測方法です。振動は粘度の高い液体ほど激しく減衰します。金属片などに試料をつけて、高周波で振動させた時に、試料の粘性によって減衰する割合を電気的に計測します。液体を載せるだけなので使い方がとても簡単です。少量の試料で計測できるので、取り扱いが容易です。ただし粘度の高いものを測ると計測後の清掃が大変なこともあります。

最も扱いやすい回転式粘度計

塗料の粘度を測りたい時に便利なのが回転式の粘度系です。原理は同じですが、その種類にもいくつかあります。単一円筒型は試料の入った筒形の容器を利用して、計測します。試料の入った円筒を一定の速度で回したときの中心にかかるトルクの値が粘度です。

共軸二重円筒型は、同じ軸にある直径の異なる筒の間に試料を入れます。内側の筒はバネで吊るされていて、外側が一定の速度で周ります。その回転によって内側の筒に生じるねじれから粘度を産出することが可能です。

コーンプレート型は、同軸の円板を2枚利用する構造の測定器です。回転する板とバネにつながった方の間に試料を流し入れて、駆動させます。一定で動く円板とバネで吊るされた方の間に塗料によって抵抗が生じるので、その大きさを粘度として計測することが可能です。

このように回転する物体を利用して粘度を計測する方式が、塗料の計測には適しています。容器に流し込むだけで測定できるのも容易で、使い方も簡単に覚えることができます。使用後の清掃も交換だけで済むものもあり、短時間で済ませることが可能です。多くの塗料を測定しなければいけない時でも面倒がなく、とても便利です。

まとめ

あまり需要がありませんが粘度計には、いろいろな種類があります。使い方がそれぞれ違うので、試料によって適したものを選ぶ必要があります。塗料のように粘度が高いものは、駆動する計測機の方が便利です。

また使用後の清掃が簡単な方が使い勝手が良くて安心です。なかなか取れないような城田では繰り返し計測することができなくなるので、清掃が簡単なことは選択の時の大きな要素になります。

適正な粘度で塗料を用意できれば効率も良く、納得の仕上がりが期待できます。そのためにはしっかりと校正された粘度計で測定することが重要です。

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